読書感想文 夜のとばりシリーズ
そもそも何故これを手に取ったのか、記憶が定かではないが少なくとも昨年下半期においては久々に当たりくじを引いたとは思っている。
どうせ百合エロとか吸血鬼エロ探してたんだと思う、全裸で。
なお少女セクトは至高である。
良いと思ったところ
・2つの時間の流れを章を変えるあたり
時間の流れが2つになるところ、一つの塊に詰め込むのではなく章を変えて頭の文章を全く同じにしてるところ。
文章技法的になにか名前があるのかはわからないけれど、この表現の仕方はとても面白かったし読みやすかった。
・登場人物の順位みたいなのがわかりやすい点
主人公が脇役に食われたり、脇役が大量に出てきて誰が何やらになったりというようなことがなかった。
主人公が出てこない局面でも、その局面での主人公は誰で絡むのは誰でというのが明確になっていて、ごちゃごちゃになるということがなかった。
う~んと思ったところ
・吸血鬼という属性を活かしきれてない
従属関係や特殊能力の裏付けとして説得力を持たせるというのはわかるけれど、その説得力の説得力としてはいまいちだったかなあと。
エイリアンに寄生されてたとか先祖代々特殊能力があったとかでもよかったのかもしれない。
・非エロ、エロ、エロティシズム、エロス、どの次元だったのか
具体的な“行為”は描かれているわけで、果たしてそれを描く必要性はどこまであったのか、そこまで描くのならばもう少し掘り下げてもよかったのではないのか。
エロではなくエロティシズム、官能性に走ることもできたのではないのか。
ややそのあたりの決断と言うか性的表現に関してどうしたいのかが曖昧だった。
ただ描かないことで読み手に妄想させ補完させる、これも有りっちゃ有りなので良い点でもあるのだけれど。
・総括
基本的にはきちんとした丁寧な文章で読みやすく、ボリュームもあるし、ぶっちゃけた表現で言うなら「金出しただけのことはあった」。
2巻と3巻の間ではどこに行きたいんだ著者は?って感じもあったけれど、きれいに着陸した感じ。
番外編に関しては悪くはないけど蛇足感はある、というかどっちかっていうと足じゃなくてxxxが。
この人の文章ならどんなものでも安心して読めるので注目しておいて損はないかなーと思いました。
・結論
かなみ「私より中谷さんのが登場回数多くないですか?」
中谷「回数が多ければいいってもんじゃないですよ」
かなみ「濃さでも上回ってますよね?」
中谷「」